ここ最近でにわかに話題になっているキーワードとして、「生成AI(Generative AI)」があります。
ChatGPTに代表されるようなものがそうで、少し前まではSFの世界だったAIが、ぐっと身近になりました。
では、私達の生活の中で実際にどう活かされているのでしょうか。
実は目に見えないところで、すでにAIは様々な分野で活躍しています。
そんなAIについて、住宅業界・IT業界をどちらも経験している私の目線で、住宅・不動産業界の中でどう活用されているのかを分かりやすく解説していきます。
住宅・不動産のAI活用|そもそもおとり物件とは?
おとり物件という言葉をご存知でしょうか。
ニュアンスからなんとなくイメージはつくと思いますが、
のことです。
ひと昔前は、条件のいい、目を引くような物件をおとりとして、問い合わせが入った際に「さっき契約されちゃったんですよ〜」と言いながら別の物件を勧めていく、といったやり方も横行していました。
しかし今ではそんなあくどい不動産業者も数を減らし、特に大手事業者はコンプライアンスもありますから、そのようなグレーな手法はなくなりました。
では、なぜおとり物件にAIを活用しなければいけないのでしょうか。
それは、
からです。
例えばオンラインにデータベースがあって、営業マンや事務員さんがパソコンやタブレットなどでリアルタイムに物件情報を更新できる環境であれば、まだ意図せずにおとり物件となるケースは少ないでしょう。
しかしそれほどのシステムが構築されている会社はごく一握りです。
ほとんどの会社ではまだ電話やFAXがメインですから、連絡の行き違いや古い情報が誰にも気づかれずに残っていることがよくあります。
そうしてネット上に契約済みの物件が残り続け、そうとは知らない私達がそれを見て問い合わせを行うわけです。
- 客寄せのために残している(現在ではもう少ない)
- 情報伝達の遅さが原因で残ってしまっている
住宅・不動産のAI活用|LIFULL HOME’Sの自社開発AI
大手住宅情報サイトのLIFULL HOME’Sでは、こうしたおとり物件への対策としてAIを導入しました。

現在、AIには大きく2種類があります。
- これまでのAI
膨大なデータの中から正しい答えを探す - 生成AI
データを参考にしつつ独自の答えを生み出す
LIFULL HOME’Sでは生成AIが広まる前からAIに取り組んでいるため、今回はいわゆる「これまでのAI」を活用したユースケースになります。
仕組みはこうです。
- 過去の物件情報・調査による募集状況をデータベースに蓄積
- AIがデータベースの情報を学習
- 学習内容をもとに、掲載中の物件の中からおとり物件を検知
これによって、直近の1年間での実際のおとり物件の検知率は87%と、非常に高い精度を持っています。
また、AIによって得られた情報を元にサイト上から物件情報の削除、またおとり物件となってしまっている物件を管理している不動産会社へのアラートなど、すでに実際の現場で活用されています。
物件情報は数が多すぎるため、人力ではどうしても管理に抜け漏れが出てしまいます。
これをAIが機械的に振り分ける、しかも精度が高いとなると、この業界には非常にマッチした活用方法といえます。
LIFULL HOME’Sでは今後も自社開発AIの効果測定・アップデートを続け、今後もより高い精度を出すために検証を行っていくそうです。
今後AIも活かされる?|LIFULL HOME’S 住まいの窓口
そんなLIFULL HOME’Sですが、これからお住まいを考える方向けにLIFULL HOME’S 住まいの窓口という住宅相談サービスを行っています。
これらが全て無料で行えます。
ここまでの記事をご覧いただければわかるとおり、LIFULL HOME’Sでは顧客目線でよりよい住まいを見つけるための取り組みを続けています。
住宅を考えるための最初のステップはプロへの相談です。
これが住宅選びが成功する最も確実な方法です。
LIFULL HOME’Sでは、AIまで導入して顧客に寄り添ったサービスを展開しているので、利用しないことがデメリットです。
特にオンラインでの相談は日程がすぐに埋まってしまうため、これから住宅のことをお考えの方は早めのご予約をお勧めします。
理想の住まいへの最初のステップ!