普段の生活の中で、多分やらないとダメなんだろうなと考えつつも、見て見ぬ振りをしているものが結構あるかと思います。
レンジフードのお掃除も、おそらくその中の一つなのではないでしょうか。
日々のお料理で油汚れがこびりついていくでしょうし、放っておいてもホコリが溜まりやすい場所です。
ご家庭によっては、在宅ワーカーのパパが電子タバコを吸う際の定位置かもしれませんね。
お掃除の頻度や実際の手順などなど、レンジフードのお手入れはどのようにやっていくのが賢いのでしょうか。
仕事柄メーカーの方とお話をする機会も多いため、ここではこうした素朴な疑問について見ていきます。
レンジフードの種類
レンジフードと一口にいっても形は様々です。
外側のフードの形と、内側のファンの形によって以下のように分けられます。
見た目 | フードの形 | 特徴 |
---|---|---|
![]() | ブーツ型 | L字型やカウンターキッチンでよく見る形。 最近まで主流だった。 |
![]() | スリム型 | ブーツ型に代わってよく見られるようになった形。 アイランドキッチンなどに多い。 |
画像なし | ファルコン型 | 低い位置への取り付けに適した形。 あまり見かけないが使い方によっては威力を発揮する。 |
画像なし | フラット型 | ほぼターボファン専用の形。 省スペースへの取り付けが可能。 |
見た目 | ファンの形 | 特徴 |
---|---|---|
![]() | シロッコファン | 現在では一般的なタイプ。 メーカー品のほとんどはこの形。 掃除しづらいが安定しており比較的静か。 |
画像なし | ターボファン | 工業用に用いられる事が多いタイプ。 家庭用ではフラット型の換気扇とセットになりがち。 掃除しやすく風量も大きいが、うるさい。 |
![]() | プロペラファン | 昔ながらのタイプ。壁から直接外へ排気する。 安価でシンプルな構造。うるさい。 |
斜流ファン・ラインファンは割愛
ほとんどの場合、上のいずれかが設置されているはずです。
当然形や種類によってお手入れの方法も変わってきます。
ご家庭に多いのはブーツ型+シロッコファンの組み合わせかと思いますが、一度ご自宅のキッチン換気扇がどのような形をしているのか、
改めて確認してみましょう。
お手入れの頻度・方法
前提として、放置していればいずれ壊れます。
お手入れ自体はやはり必須となります。
では実際にどの程度の頻度で、どの程度のお掃除をしていけばいいのでしょうか。
ネットで調べると様々な統計が出てきますが、いまいち信憑性に欠けるのでここでは紹介しません。
ちなみに我が家では1年に1回の大掃除の際に行っていますが、正直あまりお勧めはできません。毎回、油汚れがひどいことになっているので……。
というわけで、ここでは見方を変えて、頻度ではなく汚れの程度について紹介します。
換気扇の汚れとは、油とホコリです。
油ですから、放置していた期間によって汚れの質が変わっていきます。
- 油がついているだけ
- ホコリと合体・固まる
- 完全に固まり、こびりつく
- 沈着・染みつく
2番までであればそれほど難しいことはなく、
洗剤を染み込ませた雑巾で拭けば片付きます。
しかし3番・4番までいってしまうと中々大変です。
ブーツ型+シロッコファンの換気扇のケースで、お手入れの方法を見ていきましょう。
ファンの取り外し
こちらは一般的な方法をまとめたものです。ご自身での作業により生じた故障や不具合、その他についての一切の責任は負いかねます
まずネジの場所など組み上がった状態を写真に撮っておくことをお勧めします
- 換気扇のコンセントを抜きます。
- ブーツ型であれば一番手前に見える網のようなフィルターをそのまま取り外しましょう。
- ネジ止めされている場合もあります。ネジが回らないのであればそれは油が固まっているからです。ドライヤーで温めましょう。
- 取り外すとすぐにシロッコファンが現れます。ベルマウスというファンを固定するための円盤がはまっているので、ネジを外します。
- ネジが回らない場合はやはり油なのでドライヤーで温めます。
- シロッコファンの内側、中心部にある大きなネジを回します。
- これを外すとすぐにファンも取れるので注意しましょう。
汚れを落とす
自分の信じる最も汚れの落ちる方法で結構ですが、そういった信念がない方は以下をお試しください。
- 水1リットルに対して重曹大さじ3杯
- ファン全体が浸かる程度の量
- 一度沸騰させ10分間煮込む
- やけどしない程度まで冷ます
- 汚れても構わない容器や袋を掃除液で満たし、ファンや部品を1~2時間漬け込む
- 汚れをこすり落とし、お湯で洗って仕上げる
- 漬け込み用に作った液を全体にスプレーし、そのまま湿布する
アルカリ変色の可能性がある金属には使わないこと
塗装の剥げに十分注意すること(1度、真っ黒の塗装がすべて剥がれてしまったことがあります……)
奥の手|プロの代行
こんなことやってられない……
放置のしすぎで掃除をやりきれる自信がない……
という方、また私自身も今年の年末はそうしようと思うのですが、いっそプロに代行してもらうという手があります。
換気扇の掃除とはそれほど割に合わないのです。
ここまでお話したとおり、そもそもが面倒ですし、汚れを放置した期間によって難易度が激変するからです。
特に、すでに1年以上放置をされている方は一考の余地があるでしょう。
最終手段|全取り換え
そもそも古いし、掃除する気にもなれないんですけど
という方にとっては最も効果的な方法です。
費用としては80,000円~です。
業界的では10年を目安に交換したほうがいいと言われているので、この際リフォームしてしまうのもいいかもしれません。
以下はメーカーが直接施工までやるのでお勧めです。


選ぶ際のポイントとしては、コンロがガスかIHかです。
ガスであれば見た目で選んでしまっても結構ですが、IHの場合は上昇気流がないため、あまりにも高い位置に換気扇があると、うまく排気できない可能性があります。
ご自宅の換気扇の状況に応じて対策を考えてみるといいかもしれません。
最後に改めて申し上げますが、放置は良くないですよ……。
まず頻度ですが、基本的にはメーカー推奨の頻度が説明書に載っているはずなので従いましょう。