中古マンションとリノベーション|いつまで住めるの?

はじめに

築50年でYoung House!?

欧米では、築50年程度の物件であればYoung Houseと呼ばれます。

日本では馴染みのない感覚だと思います。

しかし実際に、欧米では築50年や100年の建物が活発に取引され、築年数の多い建物ほど高値で売買されます。

日本ではそうしたケースは少ないように思います。

その土地の風土によって住宅の建て方は変わります。少し比較をしてみますと、

日本
  • 木造
    耐用年数:築20~30年
欧米
  • 石造
    耐用年数:築70~年

建物の持つ時間の流れが随分違います。

瓦は地震で落ちるように作ってある

欧米では湿気や地震の少なさから、古来より石造りの建物が多いです。

対する日本ではどちらかと言うと、地震などで倒壊したとしてもすぐに建て直せるよう木造建築が好まれてきました。

瓦などもそうです。

よく地震で瓦が落ちたと言った話を耳にしますが、地震で落ちるように作ってあるのです。

落ちた瓦を修理する手間よりも、瓦が落ちずにその重さで家屋が倒壊するリスクを回避しているに過ぎません。

日本において、これまでは建物の耐用年数などどうでもよかったのです。

壊れたら直せばいいだけですから。

日本でも普及する石造りの建物

そして現代に至ります。

建築技術が発達し、今では防風や耐震、防火性能の向上により、国内にも石造りの建物が多く見られます。

鉄筋コンクリート造のマンションなどがそうで、地震を恐れて木造に拘る時代ははるか昔に終わりました。

そもそも地震で倒壊しない。
そもそも火事が燃え広がらない。

欧米に近い感覚が国内にも備わりつつあります。

これによって、今では国ぐるみで住宅の耐用年数100年を目指す動きが出ています。

しかし、いくら鉄筋コンクリートだからと言って、本当に100年も保つのでしょうか。

日本最古の鉄筋コンクリート建造物

一つ例を挙げます。

軍艦島」という名前を耳にしたことはありますでしょうか。

長崎県にある端島の通称で、世界文化遺産にも登録された場所です。

そこに日本最古の鉄筋コンクリート造の建物があります。

ながさき旅ネット「端島(軍艦島) (はしま(ぐんかんじま))」より抜粋 ※画像クリックで元ページへ移動

ノーメンテナンスでありながら、築70年を超えてなお、その建物は変わらず島にそびえ立っています。

誰も住まず、雨ざらしで放置しておいても70年は保つのです。

まずはこの事実をご認識いただきたいと思います。

リフォームとリノベーション|その違い

鉄筋コンクリート造の建物はとにかく耐用年数が長く、放っておいても70年は形が残ります。

きちんとメンテナンスを行えば100年住み継いでいくことも難しくはないでしょう。

マンションでは、メンテナンスの手段として主にこの3つがあります。

  1. リフォーム
  2. リノベーション
  3. 大規模修繕

一つずつ見ていきましょう。

1.リフォーム

馴染み深い言葉だと思います。

古くなった部分や設備を新しいものへ取り替えることです。

窓や玄関、壁紙、風呂トイレキッチンといった水回り、などなど。

皆様のご想像のとおりです。

2.リノベーション

最近になってよく耳にする言葉です。

リフォームとの違いというよりも、リフォームの種類の一つと言ったほうがいいかもしれません。

リフォームが古くなったものを修繕するという意味合いならば、リノベーションは元以上の状態にアップグレードすることです。

例えば間取りやデザインを今よりお洒落に、高齢者などにも配慮し住みやすいように変える。

こうした攻めのリフォームを特にリノベーションと呼びます。

3.大規模修繕

マンションなどで、建物の外側、屋根や外壁、玄関や廊下、階段、バルコニーを改修することです。

およそ12~3年に一度実施され、通常入居者による専用の積立から費用を出して行われます。

マンションにとっては一大イベントとなり、これによって古くなっていた見た目もリフレッシュされ、また古びた壁タイルが落下してしまうといった事故を未然に防ぐことができます。

建物自体の耐久性に加え、この3つのメンテナンスを行うことで、より永きにわたりマンションは安全な住まいとしての機能を保ち続けることができます。

中古と呼ぶには失礼?|ヴィンテージマンションとは

日本にも欧米の価値観が浸透するにつれて、適切にリノベーションの行われたマンションには特別な呼び名が与えられました。

ヴィンテージマンションがそうで、大正ロマンや昭和レトロの佇まいを残したデザインに、現代の快適性を加えたものです。

画一化された工業デザインの住宅がはびこる中、住宅の価値に個性というエッセンスを取り入れることで、築年数の古さはそのまま建物の歴史と言い換えることができます。

細部に残る不便さも、逆にそれを楽しむものとしてメリットとなります。

この所有する喜び、満足感は単純な住宅の性能だけでは評価できないもので、自分だけの唯一無二といった点では注文住宅以上のものがあるでしょう。

こうして100年以上住み継がれたヴィンテージマンションは、やがてアンティークマンションと呼ばれる日が来るかもしれません。

東京・神奈川など首都圏版|ヴィンテージマンションに住むには

中古マンションや、先に述べたヴィンテージマンションはやはり首都圏に多く、
東京、神奈川、千葉、埼玉に絞って物件のご検討をなさるのが効率的です。

自分の足で情報を仕入れ、また吟味していく作業も楽しいものですが、

私達にはそれほど時間に余裕があるわけではありません。

ご参考として、私の周囲からも評判がいい相談窓口をここで紹介いたします。

すでにリノベーション済みの物件が多く取り扱われています。

リノベ物件は早いもの勝ち! 今すぐ情報収集を!

そもそもの探し方に自信がないといった方にはかなりいいかと思います。

今回の記事をご参考に、自分だけの理想の住まいを手にれられるよう心より願っております。