最近、そういった相談をよく受けます。
太陽光で自家発電できるというのはわかりやすいですが、蓄電池を何に使うのかがいまいちピンときませんよね。
ここでは仕事柄、太陽光発電・蓄電池を含めた住宅の省エネ性能についてセミナーや勉強会を行ってきた経験から、そもそも太陽光発電になぜ蓄電池が必要なのか、またそのメリットやデメリットも併せて解説していきたいと思います。
目次
なぜ太陽光発電と蓄電池を組み合わせるのか
まず、そもそも太陽光で発電された電気がどうなるのかを見てみましょう。
簡単に言うとこうです。
イメージ通りでしたでしょうか。
日中の電気代は安くなりますが、お仕事や学校で休日ぐらいしか家にいないケースが多いかと思います。
ただし、災害時に日中電気が使えるというのは非常に大きなメリットとなります。
結構なメリットがありますね。
ではこれだけのメリットがあるのに、なぜ蓄電池が必要なのでしょうか。
太陽光発電+蓄電池の組み合わせ時の電気の流れを見てみます。
もうお分かりかと思います。
太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで、1日の電気をほぼ自家発電でまかなうことができるようになります。
これが太陽光発電と蓄電池を組み合わせて使うべき理由です。
身も蓋もない言い方をすると、太陽光発電だけでは色々もったいない! ということになります。
太陽光発電に蓄電池 メリットは?
ここまで太陽光発電と蓄電池の組み合わせがなぜ必要かについて解説しました。
次に、太陽光発電+蓄電池のメリットについて解説します。
太陽光発電+蓄電池のメリット① 太陽光で発電した電気を無駄なく使える
改めて、太陽光発電+蓄電池の組み合わせ時の電気の流れを見てみます。
このサイクルによって、太陽光で発電された電気はすべて利用できます。
そのため単純な話ですが、電気代が安くなります。
また、売電ができる期間は10年間です。
それ以降は太陽光発電の設置事業者次第で内容は変わりますが、基本は設備の撤去か自家消費となります。
10年後に自家消費で行こうと決めたとき、改めて蓄電池の有り難みを感じることができるはずです。
電力不足が夏の風物詩となった今、自家発電ができ、電気を貯める設備があるというのはそれだけで大変なメリットです。
太陽光発電+蓄電池のメリット② ガマンの必要がなくなる
冗談ぽく書きましたが、重要なポイントです。
エアコンよりもテレビのほうが消費電力が大きいです。
EV(電気自動車)をお持ちであればなおさらですね。
夏の猛暑、冬の酷寒の中で冷暖房を節約するのはあまりおすすめできません。
熱中症やヒートショックの恐れがあるからです。
太陽光発電+蓄電池の組み合わせで、しなくてもいいガマンをする必要がなくなります。
何しろ日中は電気代がかかりませんし、夜間も蓄電池の電気を使っている間は電気代がかからないからです。
また1日中エアコンなどで温度管理をする必要があるもの、例えば爬虫類などのデリケートなペットや、楽器などを趣味とされる方にとってはなおさらです。
ご参考までに、私自身の状況をお伝えしておきます。
初夏にさしかかるころ、「最近暑いな〜」と思ってエアコンのスイッチを入れます。
そこから夏が終わるまでエアコンを切りません。
節電の意識は全くなし、オール電化、家族4人で月の電気代は7,000円程度です。
細かい部分は割愛しますが、なんとなく太陽光発電+蓄電池のパワーを感じていただければと思います。
太陽光発電+蓄電池のメリット③ 停電や災害対策に効果抜群
太陽光発電+蓄電池の最大のメリットを受けられるのが、停電や災害時です。
ここまで説明したとおり、太陽光発電+蓄電池の組み合わせで、1日の消費電力のほとんどを自家発電でまかなうことができます。
オール電化であれば、これによって停電時でも普段の暮らしとほぼ変わらない生活を送ることができます。
このメリットを取るために、補助金や売電がなかったとしても太陽光発電+蓄電池の導入を強くおすすめします。
1日の停電であればやり過ごす方法はいくらでもあるかと思います。
しかし3日間続くとしたらどうでしょうか。
1週間続くと言われたら…?
その間、冷蔵庫や冷暖房、スマホの充電、夜間の照明、炊飯、洗濯ができなくなってしまいます。
もしも真夏や真冬にそれが起こってしまったらと思うとゾッとします。
太陽光発電+蓄電池の導入は、ある意味最大の災害対策と言えるでしょう。
太陽光に蓄電池 デメリットは?
今度は太陽光発電+蓄電池のデメリットについて見ていきます。
実際に導入している私自身の実感も併せてお伝えできればと思います。
とは言っても、普段の暮らしの中でデメリットは全くありません。
考えなければならないのは、導入時の費用に尽きます。
太陽光発電の補助金については現在下火です。(太陽光発電単体の補助金はすでに終了)
これは設備費用そのものが安価になってきているからで、現在は自治体からの補助がメインとなります。
一方で蓄電池に関しては、2022年より国からの大規模な補助が始まっています。
また太陽光発電+蓄電池の組み合わせに対する補助金も利用可能なケースがあります。
太陽光発電+蓄電池の導入についてお考えであれば、まずは全体の費用感について知っておくことが第一歩となります。
いかがでしたでしょうか。
太陽光発電+蓄電池の組み合わせがなぜ必要かについてここまで見てきました。
正直、他の部分を削ってでも導入をおすすめしたいものとなります。
特に災害対策の部分はこれから更に優先度が増していくでしょう。
補助金や売電が利用可能な内に、ご導入のご検討をいただければと思います。
太陽光発電はよく見かけるけど、蓄電池って必要なの?