住まいのリフォームについて、真剣に考え始めるのは50代に差しかかった辺りが多いです。
戸建て、マンションを問わず、築20~25年ほどのお住まいに暮らしていらっしゃるかと思います。
元が中古ですと、更に築年数の経ったお住まいでいらっしゃるかも知れません。
外壁や屋根、玄関、窓といった家の外側から、キッチン、洗面台、浴室、換気扇といった住宅設備もそうですが、目に見えて劣化が進んでいらっしゃることでしょう。
といった思いでこの記事をご覧になられていることと存じます。
仕事柄、お住いに関わる点検や検査、またリフォーム業者や設備メーカーとの関わりで、古くなったお住まいにお困りの方を多く見てきた知見から、ここでは50代のリフォームについてお話をしていきたいと思います。
一口にリフォームと言っても、どの部位をどこまでリフォームするかによって費用も大きく変わってきます。
この記事では皆様が、これから行うリフォームに優先順位をつけていけることを目的としています。
優先度1.クリティカルな部分
身も蓋もない言い方ですが、すでに不具合が出ている部分が最優先です。
しかしこれにも優先度があります。
以下をご参考に、お住いにこのような部分がないかチェックしてみてください。
これらはいずれも設備劣化ですので、不具合の出ている部位の交換ですぐに改善が可能な部分です。
しかしながら一般的に、住宅設備では耐用年数が10年程度で設定されているものがほとんどですので、明日壊れてもおかしくはないと考えておきましょう。
次に、放っておくと深刻な問題になる可能性のある部分です。
このような部分がお住まいにあれば、最優先で対処を行ってください。
こちらは構造と呼ばれる家の重要な柱や床下の木が腐っている可能性があります。
最悪の場合、家屋の倒壊に繋がる可能性があります。
こちらは雨漏り、もしくは断熱材の不具合により壁や天井の内部が結露している可能性があります。
壁の内側に生えたカビの影響で喘息の症状が出るケースは珍しくありません。
基礎のコンクリートが割れ、そこから雨水が入り中の鉄筋が腐食している可能性があります。
放置しておくと、地震などの影響でひび割れが広がることがあります。
以上がすぐに対処が必要となる場合がある部分です。
すぐにリフォームとは行かないまでも、一度点検(ホームインスペクション)を行ったほうがいいでしょう。
検査会社選びのポイントは、実際に点検に来る方が建築士かどうかです。
こちらをご参考にしていただければと思います。
優先度2.水回り
続いて水回りです。
なぜ優先されるかと申しますと、ヒートショック対策が必要だからです。
特に冬場ですが、室内と浴室との温度差がストレスになっている場合は注意が必要です。
ヒートショックで亡くなる方は年間2万人に迫るほどで、ご同居されていらっしゃるご両親はもちろん、ご自身が被害に遭われる可能性も当然あります。
対策としては浴室暖房や床暖房、また浴室及び脱衣所の高断熱化です。
また上で述べたとおり、特に浴室が劣化しているとそこから床下に水が漏れ、気が付かないうちに住宅の木を腐らせてしまっているかも知れません。
同じく水回りで申し上げますと、キッチンのレンジフードやコンロといった設備も耐用年数が10年ほどです。
レンジフードであれば漏電、コンロであれば火災の危険性があり、いずれも大きな災害につながるものですので、万が一に備え優先度は高くなるでしょう。
優先度3.屋根、外壁
外観に関わる部分であるため後回しにされがちですが、屋根や外壁といった部分は住宅の雨漏りに直結するため注意が必要です。
太陽光発電パネルを搭載されている場合はなおさらです。
ここで見ていただきたいのは、外壁のカビです。
単なる変色であれば塗り直しで済みますが、上で申し上げたとおり、カビが生えている場合は壁の内側に問題がるケースが多く、断熱材が劣化し、そこに湿気が溜まっていたりですとか、小さな亀裂から雨が入り込んでしまっていたりですとか、早急に対処が必要になる可能性があります。
しかしながら屋根や外壁のリフォームはかかる費用が高額になりがちです。
これは足場をかける必要があるからで、安くとも100万円以上は見ていてください。
その他、バリアフリー化や断熱、耐震
ここからは、優先度は低いものの、これからの暮らしを豊かにするための項目です。
早速見ていきましょう。
などがこれに当たります。
事前に行っておけば、その時が来た際にかかるストレスを軽減できることでしょう。
などがこれに当たります。
築年数が長い住宅ほど、断熱リフォームの効果は高くなるでしょう。
具体的には夏冷房が効きやすく、冬室内が寒くなりにくくなります。
目に見えない部分ですのでご検討に上がることは中々ないかと思われます。
しかし暮らしやすさの変化を特に感じることのできるものなので、是非ご検討をいただきたい部分です。
また手軽なところでは、
などです。
東北地震に端を発し、現在では様々メーカーで優れた技術が開発されています。
バリアフリー化に近いですが、
またその逆も然りです。
いわゆるスケルトンにしてしまい、新築同様にまでリノベーションを行うことも近年では普通に行われています。
お住まいに不具合が出すぎている場合、最終手段としてご検討に上がるかも知れません。
売電によるメリットは年々減っていますが、それでも災害対策や日々の電気代の削減には依然効果が高いものです。
屋根に直接取り付けてしまうと雨もれの原因になりますので、駐車場の屋根を太陽光化してしまうことをお勧めします。
いかがでしたでしょうか。
ご自身の人生がそうであるように、住まいにとっても折返しとなる時期です。
ここで適切なリフォームを行うことができれば、より永きにわたり豊かな生活が送れることと思います。
まずは優先順位をつけていただき、早急に対処しなければならない部分から取り掛かっていただくことをお勧めします。
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